Nightmare





「イザーク・・・・・起きてる?」


浅い眠りしか出来ず、ベッドの中でウトウトとしていると、部屋のドアが開く音がした。
人の気配があり、目を開けると、枕を抱えただった。


「・・・・何だ?」


体を起こし、声をかけると、は走って俺のベッドに飛び込んで来た。


「どうしたんだ?。」


「・・・・一緒に寝て良い?」


何かに怯えるように、が俺に抱きついて震えていた。


「それは構わないが、何かあったのか?」


震える背中を撫で、尋ねた。


「・・・・・変な夢、見たんだ。」


「夢?どんな夢だ?」


少しだけ落ち着いたらしいが顔をあげた。


「イザークが、死んじゃう夢・・・・」


「・・・・安心しろ。俺は死なない。絶対に死んだりしない。」


を安心させるためだけではなく、自分自身にも言いきかせるためにも、断言した。


「・・・・本当?」


「あぁ、本当だ。俺はここに居る。を残して死ぬなんてことは有り得ない。」


「良かった・・・」


は俺に抱きついている腕の力を抜いた。


「とにかく、今は早く寝るんだ。」


の体を優しくベッドに倒し、布団をかけてやる。
俺もその隣に寝ると、が俺の手を握った。


「絶対に死なないでね、イザーク。・・・・良い夢、見れそうだ・・・・おやすみ。」


は手を握ったまま目を閉じ、眠りに就いた。


「今度こそは、幸せな夢を見るんだぞ。おやすみ、。」


の額に軽く口づけ、祈る。


────に悪夢を見せないでくれ、と・・・


悲しませたくないから、いつも笑っていてほしいから。


翌朝、目を開けると、幸せそうなの寝顔が目前にあった。
あれから悪夢は見なかったようで、俺は安堵した。


「良かったな、・・・」


静かな寝息が肌に当たるほど、近くにあるの寝顔。
このまま起こしてしまうのは可哀想だと思う。
幸い、今日は休日だ。
自然に起きるまで待っていることにした。


「・・・・・ん・・・」


の軟らかい髪を指ですくと、が小さく唸った。
それでもはまだ目覚めない。


「よく眠っているな・・・・」


の幸せに満ち溢れた寝顔を見ていたら、俺も段々と眠くなってきた。


「もう一度眠るか・・・」


の頬を撫で、再び眠ることにした。


目を閉じ、ウトウトしかかった時、


「・・・・イザーク・・・・・好き・・・」


ポツリとが言った。
目を開けると、は眠ったままだった。
寝言だと気付き、俺は昨夜のように、に口づけた。
今度は額ではなく唇に。



もう二度と悪夢は見せない。
その為に、俺は絶対に死なないと、ここで誓おう。
を守るために・・・・



*おわり*



+あとがき+


管理人の願望入りドリーム(笑)
似非イザークですいません。