【プロローグ】
「・・・・お前らそこで何やってんのぉ?もしかして集団で違法行為とかはたらいてる?」
健と一緒に帰る途中、何だかガラの悪い男二人に囲まれた。
どこかの公園に連れて行かれ、財布出せだの何だのと言われている。
これはもしかして、世に言うカツアゲというやつだろうか・・・
健の背中に隠れながらそんなことを思っていたら、男たちの後ろから声が聞こえた。
二人がそちらを向いたとき、健が小さい声で「今のうちに逃げよう」と言うので、僕は言われたまま健と一緒に走り出した。
「ここまで来れば良いかな。」
公園から少し離れたところで健が立ち止まったので、僕も足を止めた。
「、あれが渋谷有利だよ。」
健は一度公園の方へ視線を向け、僕の方を振り返ってそう言った。
「・・・・今の人が、新魔王陛下・・・」
逃げるときに一瞬しか見えなかったけれど、真っ直ぐな瞳が印象的だった。
next...
+あとがき+
始まりです。
主人公は有利とは面識がありません。