君が居る場所
+12.特訓+
明日から夏休みが始まる。
喜助の話だと、今夜から一護の特訓が始まるということだった。
「俺はどうすっかなぁ・・・」
俺はぼやきながら自室の窓から空を見上げた。
現世の空の色は、とても懐かしい色をしている。
とても優しい色をしていて・・・愛しい、あの・・・
「ハッ・・・・ハハッ・・・・自分で捨ててきたくせに、何を今更・・・・ッ」
脳裏に浮かんだあの色が、あの日、悲しそうに歪んだのを今でも忘れていない。
「・・・・・・・・・・・・・・・行くか。」
俺はついに決心した。
意地を張るのはもう終わりにしよう。
* * * * * * * * * *
翌日、俺は夜一のところへ行った。
「何じゃ、。儂の方で良いのか?人間達とやるんだぞ?」
夜一は大して不思議がってもいない様子でそう言った。
「まぁ、な。・・・喜助の方に行くと、きっと、「私の代わりに黒崎サンに特訓つけてください」なんて言われそうだしよ・・・一護にはまだ、俺が死神だったことは言いたくねぇんだ。」
「そうか。まあ良いじゃろう。さて、そろそろ行くかの。、肩を借りるぞ。」
夜一はそう言って俺の肩に飛び乗った。
織姫たちと合流すると、織姫が石田を誘おうと言い出した。
しかし、石田には断られてしまい、俺達だけで行なうことになった。
だが・・・
廃ビルの一室で特訓を開始したのは良いが、織姫もチャドも自分の力をどう発現させればいいのか分かっておらず、奇声を上げるばかりだった。
見兼ねた夜一が助言を与え、織姫たちは初めて力を使ったときのことを思い返した。
「心と魂は直結しておる。大切なのは心の在り様。おぬしは・・・何のために尸魂界へ行く?」
「――――黒崎くんを守るためです。」
夜一の問いかけに、織姫はそう答えた。
そして、盾舜六花が発現した。
「・・・さて、次はおぬしの番じゃな。おぬしは・・・何のために尸魂界へ行く?」
夜一がチャドを振り返り、そう問いかけた。
そして、チャドは力を発現することが出来た。
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+memo+
あれ?主人公、何もしていないですね・・・