君が居る場所



+19.偶然の再会+



地下水道に下り、覚えた地図どおりに歩く。
どれくらい時間が経っただろうか・・・もう夜明けを迎えている頃だろう。


「・・・・・・・・・・・!!」


「・・・・・・・・・」


誰かの話し声が聞こえ、足を止めた。


「・・・・・誰かいるのか・・・?」


ちょうど目の前の曲がり角の向こうから声が聞こえるようで、俺はそっと覗き込んだ。


「・・・・・・・・・・・一護?」


見慣れた後ろ頭を見つけ、思わずその名を呼んだ。


「・・・・!?つーか、その死覇装、どうしたんだ?」


「あー、いや・・・近くにあった家からちょっと拝借・・・?」


自前だとは言えず、嘘を吐いた。


「そうか・・・無事で良かった。」


「・・・お前らもな。」


「・・・・・どちら様ですか?一護さんたちの仲間?」


一護の陰にいて気づかなかったが、一人の死神が不思議そうに俺を見ている。


「あ、あぁ。って言うんだ。俺らと一緒に来たんだが離れちまって・・・。で、。こいつは山田花太郎。花太郎は俺らを懺罪宮まで案内してくれてるんだ。」


一護はそう言って、俺と山田花太郎の顔を交互に見た。


「・・・・・・?」


山田が小さくそう呟く。


「そうだったのか。・・・・・早く行こうぜ。モタモタしてたらタイミング逃しちまうかも知れねぇし。」


俺は山田がそれ以上何も言わないようにそう言った。


「あ、そうだった!!早く行こうぜ、花太郎!!岩鷲!!」


一護がそう言って走り出す。
山田は何も言わずに一護の後を追った。



「・・・よし、誰もいねぇな」


俺たちは一気に階段を駆け上がる。


「・・・な・・・」


物凄い大きな霊圧を感じ、一護たちの足が止まる。
俺は構わず先を急いだ。
それに釣られて一護たちも再び駆け出すが、霊圧にアテられた山田が崩れ落ち、岩鷲が花太郎を担ぎ上げた。


「お前か?」


霊圧の正体が一護のところで止まり、俺は気づかれる前に間一髪で柱の陰に飛び込んだ。


「やはり、更木だったか・・・」


十一番隊隊長である更木剣八と一護が対峙する。


「・・・・チッ・・・無理だったか・・・」


岩鷲たちの方を見遣ると、更木の霊圧にアテられた岩鷲が地面に膝をつき、山田にいたっては失神しかけていた。


「岩鷲!!花太郎連れて先に行け!!」


一護がそう叫ぶ。
岩鷲が花太郎を担ぎ上げ、走り出す。
俺も岩鷲の後を追って走った。


「・・・ん・・・」


更木から離れたことで意識を取り戻した山田が更木について岩鷲に教えた。


「早く行くぞ、二人とも。」


戻ると言い張る山田を岩鷲が諭し、俺が声をかけると二人ともすぐに走り出した。





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+memo+

主人公がどうしたいのかいまいちよくわからない・・・。