君が居る場所
+20.自尊心+
予備の鍵を持ってきていた山田のお陰で、扉を開くことが出来た。
しかし、朽木の顔を見た瞬間、岩鷲の態度が一転した。
「志波海燕は私が殺した」
朽木の言葉を聞いて、岩鷲が朽木に掴みかかった。
「その手を離せ、岩鷲。」
俺はそう言いながら岩鷲の腕を掴んだ。
「だけど、さんっ!!兄貴はコイツに・・・・!!!」
「今はそんなことを言っている場合じゃねぇだろう!!朽木の救出が先決だ。今は抑えろ、岩鷲。」
「そ・・・そうですよ、岩鷲さん!!ぼくらはルキアさんを助けに来たんですよ!!」
山田がそう言った瞬間、強い霊圧が近づいてきていることに気づいた。
「な・・・何だ・・・!?」
「あ・・・ああ・・・あれは・・・・・・・ッ!!!」
ゆっくりと、朽木白哉が近づいてきた。
岩鷲は朽木ルキアのためなんかに命を張ることは出来ないと言った。
「ここは・・・僕が食い止めます・・・!!」
山田がそう言い、一人で白哉の元へ向かった。
「くそったれ・・・!!」
岩鷲はカベに思い切り頭を打ち付けて、外へ出た。
山田を放り投げ、白哉の前に立ちはだかった。
「・・・・・フッ・・・・」
「・・・?」
「どいつもこいつも・・・・格好良すぎるじゃねぇか・・・逃げてる俺が馬鹿らしくなってきたぜ・・・」
俺はもう迷わなかった。
「どいてろ、岩鷲!!」
白哉に斬りかかろうと足を踏み出した岩鷲の前に飛び込み、岩鷲の刀を弾き飛ばした。
「さん!?」
「!!」
「ここは退いてもらうぜ。」
俺は斬魄刀を解放した。
「・・・・・?」
白哉はわずかに眉をしかめた。
「久しぶりだな。少しは強くなったのか?白哉坊ちゃん?」
「・・・・・貴様は相変わらずだな。だが、もうあの頃の私ではない。・・・・・散れ『千本桜』」
白哉が斬魄刀を開放すると、その刀身は普通の人の目には見えなくなる。
だが、俺がいる限り、その刃は一つも当たらない。
「馬鹿だな。もう忘れたのか?お前は俺に勝てない。それはどんなに時が経っても変わらない。違うか?」
細かく散った千本桜の刃はすべて俺の目の前で地面に落ちた。
白哉が再び刀を構えた、その時・・・
「ふうっ!・・・やれやれ物騒だな。」
そう言って白哉の腕を背後から掴んだのは、十三番隊隊長である浮竹十四郎だった。
「・・・・浮竹・・・」
「・・・・?」
浮竹が俺に気づき、目を見張る。
その時、また違う霊圧が近づいてきた。
その正体は一護だった。
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+memo+
夜一さんが出てくるあたりは省きます。