君が居る場所



+06.不審人物・・・?+



翌朝、俺の部屋の押入にルキアがいなかった。


「・・・どこ行きやがったんだ?」


ルキアの朝飯をつまみ食いしていたら遊子に怒られて、俺は下へ降りた。


「お、一護、グッモーニンッ!」


満面の笑みを浮かべたが何故かウチの食卓に着いて朝飯を食べていた。


「・・・・・・何でがいるんだ?」


「ここの前を通りかかったら、朝飯の美味そうな匂いが俺を呼んでたんだ。呼ばれたんじゃ、食べていかねぇと失礼だろ?」


「・・・あっそ。」


嬉しそうに笑うの顔を直視できなくて、飯を食べるふりをして目を逸らした。









と一緒に学校に行くとチャドがあのインコをつれてきていて、休み時間にケイゴが遊んでいた。
ルキアがまだ登校してきていないことが気がかりだ。他に行く当てがあるわけではなさそうだが、それは俺の思い違いなのかもしれなかった。


「どーしたんだ?一護?」


その声で我に返ると、間近にの顔があって一瞬息を飲んだ。


「何だよ?」


が怪訝そうに眉を寄せる。


「・・・・・いや、何でも・・・・」


「みなさんおはよう!」


その時、ルキアがようやく現れ、俺に用があるとかで校舎の外まで連れて行かれた。
そして、義魂丸とかいうものを渡され、効果は飲めば分かると言われて飲んでみると、簡単に死神化できたが、俺の体に入った仮の魂とやらが明らかに俺じゃない・・・。
必死で抗議するが、指令が来たからと言われて何も言えなくなった。






* * * * * * * * * *






一護が朽木に連れて行かれ、戻ってこないまま昼休みになった。


「一護来なかったねー。外に食べに行ったのかな?」


「えー?なんで あいつがわざわざ外に・・・はっ!!そっ・・・そうか!一護のヤツめ朽木さんと2人きりで・・・」


「イヤ別にそういうイミじゃ・・・ていうかキミ、こないだまで井上さん井上さん言ってなかった?」


屋上から教室へ戻る最中、啓吾と水色がそんなやり取りをしている。


「なんだ結局カワイけりゃ誰でもいいんだね」


「ひっ・・・人ぎきの悪いこと言うなァ!!俺たちゃ健全な男子高生だぞ!!カワイイ子はみんな好きで何が悪い!?」


啓吾が水色の胸ぐらを泣きながら掴む。


「ふーん・・・啓吾は俺より織姫のが好きなんだ?」


じっと啓吾の顔を見て言うと、


「なっ・・・何を言うんだ!!俺は井上さんよりの方が大好きだ!!」


啓吾は水色を放して思い切り叫んだ。


「あ、間違えた。“俺たち”だった。ということは、啓吾は俺たちのこと大好きなんだな。」


ニッコリ微笑むと、啓吾は赤くなったり青くなったりして固まった。


「・・・性格悪いね。」


「水色ほどじゃないさ。」


俺と水色は顔を見合わせて小さく笑い合った。
そして、啓吾が落ち込みながら教室のドアを開けると、教室の中はグチャグチャに荒らされていた。
何事かと思ったら、怒りのオーラを纏ったたつきが教室の中央に立っていて、小川さんが先生に「窓から知らない人が入ってきた」と伝え、それを国枝が認めると、納得した先生が出ていった。


「あれは――・・・黒崎くんじゃなかったよ」


みんなが騒ぐ中、織姫がそう言った。
俺は思い当たる節が無かったわけではないが、ここで真実を言ったところで啓吾たちが納得するはずも無く、余計な混乱を招くだけだと思い、口を噤んだ。





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+memo+

主人公と啓吾の絡みの部分が書きたかったんです。